活動における重点テーマや目標
国宝・唐招提寺金堂は、その堂々たる風格と穏やかな造形美から人々を魅了し続けてきた。古代の匠がどのように建築を捉え、1000年も残る建築を築き上げていったのかを紹介する。
活動の概要
唐招提寺金堂の堂々たる外観、構造美と意匠美を兼ね備えた組物、寄棟造りの大屋根、復原された堂内彩色など数々の建築的魅力をあらためて紹介する。
またこれまで倒壊の危険に遭いながらも、3度の大修理により持ちこたえてきた歴史を持つ唐招提寺金堂は、3度の修理ともに共通して大屋根を支えるための構造補強が課題であった。創建時の外観を守りつつ、いかにして巨大な屋根を支えるのかという難題に挑んだ各時代の匠たちの工夫と奮闘の歴史を紹介し、修理の意義を伝える。
活動の特色
竹中工務店が構造設計を担当した平成の解体修理(2009年竣工)にて、倒壊の危機にあった古代建築を現代の技術でいかにして再生したのか、その手法について紹介する。
2018年には唐招提寺による解体古材の整理作業が完了しており、今回展示される古材の多くは、その整理を経た初公開の資料となる。
また、金堂内部の彩色復元模型(原寸大)とVR映像により、古代の鮮やかな空間を再現する。
