活動における重点テーマや目標
使う人の背中をそっと押し、「障がい」と呼ばれる壁を乗りこえる力になる義足と、その背景に目を向けることで、壁のないこれからの社会のあり方を考える。
活動の概要
板バネの脚で颯爽と走るランナー、堂々とした立ち姿で見る人を魅了する義足のモデルなど、メディアを通して伝えられる義足のイメージは、今急速に変化しているが、その義足のつくられ方・使われ方についてはあまり知られていない。
本展では、今日にいたるまでの義足の歴史から、近い未来の義足づくりまでを展望し、大量生産・大量消費が普通になった現代社会で、人間一人一人に寄り添うことのできるデザインとはどんなものか、義足を通して問いかける。
活動の特色
義肢装具士・臼井二美男(鉄道弘済会義肢装具サポートセンター)の義足製作ドキュメンタリー映像を上映するほか、製作過程を写真でも紹介。また山中俊治研究室(東京大学生産技術研究所)による3Dモデリングを用いた義足製作プロジェクトを実物と映像で紹介することで、義足づくりの現在を多角的に見せる。木下直之(静岡県立美術館館長、神奈川大学特任教授)協力のもと、戦争から1964年のパラリンピックまで日本における義足の歴史をたどり、日常用義足とスポーツ用義足の実物などを展示することで、義足づくりについて基礎的理解も深める。
