活動における重点テーマや目標
「海の復権」がテーマ。高齢化や過疎化が進む瀬戸内の島々で、人と自然が重ねてきた土地の記憶を、訪れる人々とアートを通して分かち合う中で、島の人々に笑顔と誇りを取り戻し、島が活性化することを目指します。
活動の概要
3年毎に瀬戸内海の島々で行う国際芸術祭。ベネッセが1992年より直島で行ってきたプロジェクトのメソッドを、地域の活性化手法として汎用的に普及させるべく香川県に相談。結果として県を主体とする瀬戸内国際芸術祭実行委員会が組織され、瀬戸内国際芸術祭2010が開催された。直近の2019年では、9つのパートナー団体からの支援と12の団体からの助成、267団体からの協賛を集めて、12の島と2つの港を舞台とする規模に成長。32の国と地域から230組の作家が集まり、214作品の展示と35のイベントを実施。それを目当てに107日間の会期中に世界中から117万人を超える人が訪れ、経済波及効果は180億円に及ぶ。
活動の特色
世界水準のアートを巡りながら島々の自然と固有の歴史や文化、生活に触れ体験できる。お年寄りをはじめとする島の人々と“おらが島の作品”を通して触れあう。これらが直島での活動開始当初から一貫した特長。 島の活性化を示す事例:①男木島で芸術祭を機に帰郷を希望する世帯が現れ、休校中の男木小中学校が再開。②大島でハンセン病をめぐる歴史と現状に関する正しい知識の啓発を促進する施設が開館し、入所者と来島者の交流が始まる。③豊島で豊島美術館を契機に、原風景であった棚田の景観維持活動が長期スパンで展開された。④協賛企業との連携で新しい価値を創出。サステナブルをテーマに「SETOUCHI企業フォーラム」も開催。
